横浜市の子宮がん検診が変わります。
2025年1月から、横浜市子宮がん検診の制度が変更になります(※1月から3月は移行期間となり4月から本格変更となります。)
これまでは、①20歳以上で、②横浜市に住民票があり、③2年以内に子宮がん検診を受けていないという3つの条件に当てはまる方であれば、無料クーポンや検診のお手紙がお手元に届いていなくても、横浜市の補助を利用して2年に1回、子宮頸がん検診【細胞診】を1,360円でご受診頂くことが出来たのですが、30歳~60歳の方についてはこの制度が変更になり、2年に1度の細胞診ではなく、5年に1度の【HPV検査単独法】に変更になります。 (ただし、本年度と来年度は過渡期のため、令和6年(2024年)4月から令和7年3月末までに横浜市子宮頸がん検診を受診していない30歳から60歳の方々すべてが対象となります。令和6年(2024年)4月から12月末までに受診した方は、令和8年度(2026年度)以降に受診できます。)
なお、対象年齢に該当しない方(=20歳~29歳、および61歳以上の方)については、これまで同様に、無料クーポンや受診券がお手元に届いていなくても、横浜市の補助を利用して2年に1回1,360円で子宮がん検診(頸部細胞診)をご受診頂くことが出来ます。
令和6年4月1日時点の年齢が20歳、65歳の方
【検査方法】 細胞診
【自己負担金額】 無料(横浜市から子宮頸がん検診の無料クーポンが届き次第、ご受診頂けます。)
【お持ち物】 ①受診券(無料クーポン)と②マイナ保険証などの本人確認書類の2点
【生年月日】 平成15(2003)年4月2日~平成16(2004)年4月1日生まれの方
昭和33(1958)年4月2日~昭和34(1959)年4月1日生まれの方
令和6年4月1日時点の年齢が70歳以上の方
【検査方法】 細胞診
【自己負担金額】 無料(受診券やクーポンは不要です)
【お持ち物】 年齢確認できるもの(健康保険証など)を検診時にご提示ください
【生年月日】 生年月日が昭和30年(1955年)4月1日以前の方
令和6年4月1日時点の年齢が20歳~29歳と61歳~69歳の方
【検査方法】 細胞診
【自己負担金額】 自己負担金額1,360円
【お持ち物】 マイナ保険証などの本人確認書類(受診券やクーポンは不要です)
【生年月日】 平成7年(1995年)4月2日~平成17(2005)年4月1日生まれの方が30歳の誕生日を迎える日の前日まで
昭和30年(1955年)4月2日~昭和39年(1964年)4月1日~生まれの方
【対象となる方】 横浜市に住民票がある20歳~29歳と61歳~69歳の方ではお手元に受診券やクーポンが届かなくても、2年に1回横浜市の補助を受けて細胞診を受診頂けます。(前年度に横浜市のがん検診をお受け頂いた方については対象となりません。)
★受診日に30歳~60歳の方
【検査方法】 HPV検査単独法(子宮がんの原因となるウィルスの有無を調べる検査)
【自己負担金額】 2,000円
【お持ち物】 ①受診券(QRコードシール)と②マイナ保険証などの本人確認書類の2点
【生年月日】 昭和39年(1964年)4月2日~平成7年(1995年)4月1日生まれの方で30歳以上の方
【対象となる方】 対象となる方には、2024年12月以降、横浜市から下記のスケジュールで受診券が郵送されています。
令和7年度(本年度)
過渡期のため、令和6年度に横浜市のがん検診を【受診してない】30歳~60歳の方々すべて(昭和39年4月2日~平成7年4月1日生まれ)に受診券が届きます。受診券が届き次第、HPV検査単独法をご受診頂けます。
※ (ご注意)30歳のお誕生日を待たずに29歳の方にもHPV検査単独法の受診券が届いてしまうことがありますが、お手元に受診券が届いても30歳になるまでご使用になることができませんのでご注意下さい。
※(ご注意)横浜市では令和6年の10月の時点でのデータをもとに令和6年度の受診の有無を判断しています。そのため、令和6年の11月~令和7年3月までの間に横浜市の子宮がん検診を受診した場合にも、HPV検査単独法の受診券が届く場合がありますが、お手元に受診券が届いても、令和6年度中(令和6年4月~令和7年3月まで)に横浜市の子宮頸がん検診を受診した場合には、令和7年度にHPV単独法を受診頂くことができず、令和8年度に受診をお願いすることとなりますのでご注意下さい。
令和8年度(来年度)
節目年齢の30歳、35歳、40歳、45歳、50歳、55歳、60歳の方に受診券が届きます。さらに過渡期のため、令和6年度に横浜市のがん検診を【受診した】30歳~60歳の方々すべて(昭和39年4月2日~平成7年4月1日生まれ)にも、受診券が届きます。受診券が届き次第、HPV検査単独法をご受診頂けます。
令和9年以降(再来年以降)
5年ごと(35歳、40歳、45歳、50歳、55歳、60歳)に受診券が届きます。受診券が届き次第、HPV検査単独法をご受診頂けます。
(参考)令和7年3月末まで(移行期間の対応)
令和7年の3月末までは、細胞診からHPV検査単独法の移行期間となっており、30歳~60歳の方が細胞診の検査を希望する場合には、これまで同様に横浜市の助成を受けて、2年に1回の細胞診を1,360円でご受診頂くことも可能です。ただし、令和7年3月までに横浜市の助成を使用して細胞診をご受診頂いた場合には、お手元に令和6・7年度にHPV検査単独法の受診券が届いても、令和6・7年度はその受診券を用いてHPV検査単独法を受診することができず、令和8年度以降にその受診券を使用してHPV検査単独法をご受診頂くこととなります。
30歳以上の妊婦の方へ
30歳以上の妊婦の方でお手元にHPV検査の受診券が届いている方の子宮頸がん検診については、妊婦券綴りのクーポンを使用する場合は無料となり、翌年度以降であればお手元のHPV検査単独法の受診券をお使い頂くことができます。(ただし、妊婦券綴りのクーポンを使用した場合には、HPV検査単独法ではなく細胞診検査になります。)
したがって、当院では、妊婦券綴りの無料クーポンを使用して細胞診の検査を受けていただき、出産後などにHPV検査を受けていただくことをお勧めしております。お手元にHPV検査の受診券が届いている場合には、ご希望があれば細胞診ではなくHPV検査を受けることも可能ですが、HPV検査を希望の場合には、自己負担2,000円がかかります。
対象外となる方(HPV検査単独法および細胞診共通)
以下の方は、受診券がお手元に届いても対象外となります。(もしくは受診の必要はありません。)
●子宮頸部を有さない方
子宮の手術歴があっても子宮頸部を有する場合は対象になります。
子宮頸部の疾患で治療中・経過観察中の方も対象外となることがあります。
●性交渉経験が無い方
子宮頸がんにかかるリスクは低いですが、希望があれば受診可能です。
なお、心配な症状がある場合はがん検診ではなく婦人科を受診していただくようお願いいたします。
当院では、腹部からの超音波もお受けしております。
【重要】HPV検査単独法ご受診後の対応について
(1) HPV検査の結果「陰性(-)」
次回の検診は次の節目年齢になります。
子宮頸がんの原因となるHPV(ヒトパピロマーウィルス)に感染していませんでした。
30歳、35歳、40歳、45歳、50歳、55歳、60歳のタイミングで横浜市から子宮頸がん検診(HPV単独法)のお知らせが届きますので、その案内に沿って子宮頸がん検診(HPV検査単独法)をご受診下さい。
(2) HPV検査の結果「陽性(+)」で、追加検査(細胞診)の結果「NILM」
次回の検診は1年後になります。
子宮頸がんの原因となるHPV(ヒトパピロマーウィルス)への感染が見つかりましたため、HPV検査をご受診の際に採取した検体で追加の細胞診を行わせて頂いたところ、子宮頸がんの細胞診の検査では異常はありませんでした。
HPVは一度でも性交渉の経験がある女性なら、生涯に感染する確率は80%以上とされるごくありふれたウィルスです。そのため、過度な心配はご不要ですが、HPVの感染が継続すると、将来的に、子宮頸がんや前がん病変を発症するリスクが高くなりますので、経過をみる必要があり、経過観察として、翌年度に追跡検査(HPV検査)を受けていただく必要がございます。追跡検査とは、検査の翌年度に再度、HPV検査を行うことで、HPVが消滅したのかどうかを調べる検査です。1年後に自治体から追加検査の案内が届いたら、必ず追跡検査(HPV検査)を受診して下さい。(本年度に医療機関を受診する必要性はありません。)
(3) HPV検査の結果「陽性(+)」で、追加検査(細胞診)の結果「ASC-US以上」
精密検査が必要になります。速やかにご来院くださいますようお願いいたします。
子宮頸がんの原因となるHPV(ヒトパピロマーウィルス)への感染が見つかったため、HPV検査をご受診の際に採取した検体で追加の細胞診を行わせて頂いたところ、子宮頸がんの疑いがあります。速やかににご来院をお願い致します。
※ASC-US以上とは、以下の検査結果のことです。
(ASC-US以上の場合には、クリニックよりご来院をお願いするメール/電話/お知らせが届きます。)
ASC-US 軽度病変疑い
ASC-H 高度病変疑い
LSIL HPV感染・軽度異形成
HSIL 中等度異形成・高度異形成・上皮内癌
SCC 扁平上皮癌
AGC 腺異型・腺癌疑い
AIS 上皮内腺癌
Adenocarcinoma 腺癌
Other malig その他悪性腫瘍
※ 要精密検査となった方は必ず来院での受診をお願いします。
当院では、検査結果は来院だけでなく、メール・郵送にてお知らせすることも可能となっています。しかしながら、医師が精密検査を受診頂いたほうが良いと診断をした場合には、患者様がメール・郵送での結果報告を希望されていた場合であっても、電話や郵送にて来院をお願いし、来院の上で対面診療にて説明をさせていただくという流れになっております。横浜市のがん検診にて精密検査の受診が必要となった場合には、患者様の精密検査の有無についての報告を横浜市に行う必要があります。要精密検査受診となった患者様は、誠にお手数ですが検査結果の説明に必ず来院くださいますようお願いいたします。
HPV検査単独法の詳細なメリットとデメリット等について詳しくはこちらのページにてご説明しておりますので、ご一読下さい。
子宮頸がん検診(HPV検査単独法および細胞診)受診の方への共通のお願い
※どちらの検査も子宮内の検査となるため、生理中は受診頂けませんのでご注意下さい。
※子宮の組織の一部をつまんで詳しく検査をしますので、出血することがあります。昼用のナプキンをご持参下さい。また、内診を行いますので、パンツスタイルではなくスカートでご受診下さい。
※治療中や症状のある方は保険診療での対応となり、横浜市の助成や受診券はお使いになれません。
※受診券を紛失した場合は、クリニックでは再発行することができません。横浜市のけんしん専用ダイヤル(045-664-2606)までお電話の上、再発行を依頼して下さい。ご自宅に再発行された受診券が届くまで、1週間から10日ほどかかりますので、余裕をもってお電話下さい。
関連ページ
HPV検査単独法の詳細なメリットとデメリット等について詳しくはこちらのページにてご説明しておりますので、ご一読下さい。
横浜市のHPV検査単独法について詳しくは横浜市のホームページをご覧下さい。