Q 子宮頸がん・卵巣がん・子宮体がんの検診はどれくらいの頻度で受診すれば良いでしょうか
子宮がん検診は1〜2年に1回の検診で早期発見できます。横浜市では2年に1回の子宮頸がん検診は市の助成を受けて受診することができますので、例えば自分の誕生日など、覚えやすい時にきめてせめて隔年で受けるようにしましょう。卵巣がんは子宮がん検診の時に併せて経膣超音波にて確認すればより安心でしょう。子宮体がん検査は個人差はありますものの、人によって痛みを伴うことがありますので、40歳以下で不正出血などの症状がないのであれば、定期検診を受診する必要はありません。必須の検査ではありません。
Q 検診の時にはどのようにすればよいでしょうか
検診の時には、内診台に上がる必要がありますので、スカートなどを履いていらして下さい。また検診の前に膣内洗浄などは必要ありません。異常な細胞も流されてしまい、正しい診断ができない可能性がありますので、いつもの状態で受けるようにしてください。できれば検診前日の性交渉は避けてください。万一、ズボンでいらした場合やには、クリニックにディスポーザブルスカート(100円/1枚)の用意がありますので、看護師までお申しつけ下さい。
Q 高齢なので子宮頸がん検診を受ける必要がないと思うのですが・・・
HPVに感染してから子宮頸がんが発症するまでには長い年月がかかりますので、若いころに感染していたHPVが高齢になって発症することは決して珍しいことではありません。そのため子宮頸がんの罹患率は70~80代でもあまり低くはなりません。高齢者の子宮頸がんは進行した段階で見つかることも多く、治療成績もよくありません。おそらくもっと若いころに子宮頸がん検診を受けていれば、早期の段階で発見されていただろうというがんも多いのです。高齢の方でも、今まで子宮頸がんを受けてこなかった方は、積極的に受けてください。
Q 子宮体がんは閉経後にしかかからないのでしょうか
子宮体がんは子宮内膜が異常に増殖することによって発症します。そのため、月経が規則的に来ていれば子宮内膜が剥離するので体がんになることはあまりないのですが、閉経前であっても月経不順や出産経験のない女性には子宮体がんができることがあります。不正出血などの自覚症状がある場合はもちろんですが、閉経前でも月経不順の方や乳がんにかかったことのある方、家族に大腸がんや子宮体がんにかかった人がいる場合には、一度検査を受けることをおすすめします。
Q 子宮頸がんは遺伝によってなるのでしょうか
子宮頸がんはHPVの感染が原因であるので、遺伝とは関係がありません。しかしながら、性交渉の経験のある女性であればだれもがかかる可能性のあるがんですので、性交渉の経験のある女性はせめて2年に1回の検診を受けるようにしましょう。
Q 子宮体がんの検診では、陽性と陰性の判断はつかないことがあるのでしょうか
細胞診のレベルでⅠ~Ⅴまであり、Ⅰ、Ⅱは正常、Ⅲは擬陽性、Ⅳ以上が陽性、つまりがんということになります。そのため。Ⅲの擬陽性の場合には、陽性とともに精密検査の対象となります。擬陽性の中で本当に癌が見つかるのは約10%と言われており、残りの90%は子宮体がんではなかったり前癌状態である子宮内膜増殖症であることが多いです。このように疑陽性と診断を受けても、子宮内の炎症やその日たまたま子宮内膜が厚かった時など子宮体がんとは関係なく疑陽性と診断される場合もあり、必ずしも子宮体がんである訳ではないので、過度に心配をする必要はありません。しかしながら、今後、がんに変化する可能性もないとは言い切れないので、擬陽性と診断を受けた方は、定期検診をきちんと受けて経過観察を行うことが大切です。
Q 不正出血とは何でしょうか?
月経時以外の子宮からの出血を不正出血と言います。色や量や頻度などについて詳しくお伺いして診断致しますので、忘れないうちにメモを取るか、早めに受診するようにしましょう。
Q 子宮頸がんはコンドームをしていればかからないのでしょうか
子宮頸がんの原因となるHPVは性交渉で感染しますが、コンドームを使用していても最初からコンドームを使用する人が少ないことや、性器の周りにも感染しているので、感染します。
Q HPVに感染しているかどうかを調べることはできますか
内診によりウィルスを採取し、HPVに感染しているかどうかを調べることが出来ますので、希望の場合はお申し出ください。