中絶手術の10の特徴
当院の院長である私は、産婦人科医としてこの世に授かった命は、出来るだけ送り出してあげたいと常に願っております。
しかし、様々なご事情によりご出産出来ない方がおられるのであれば、麻酔科標榜医・産婦人科専門医・母体保護法指定医として、出来るだけ痛みがなくかつ安全性の高い手術を心がけて目指したいと考えております。
ここでいう「出来るだけ安全でかつ痛みがない手術」とは、下記のような手術のことです(これはあくまでも私の考えであり、それぞれの医師により独自の見解と技術の違いがありますことをご了承下さい。他の先生方のお考えを否定するものでもありません)。
1. 手術は全て院長が施術
的野ウィメンズクリニックでは、中絶手術は全て院長が施術致します。当院の院長は、「母体保護法指定医」や「産婦人科専門医」であるとともに、「麻酔科標榜医」として麻酔科に勤務した長い経験と技術があります。
これまで行なった手術で、子宮穿刺や子宮内感染、腹膜炎などのトラブルがあった例は一例もありませんのでご安心ください。
また、麻酔科で長年蓄積してきた経験から、それぞれの患者様に体質などのお話をしっかりと伺います。それぞれの患者様に合った独自の麻酔薬調合を行い、手術中は痛みを出来るだけ取り除いて手術を受けていただいております。
2.的確な術前処置を実施
妊娠や分娩のご経験のない方は、子宮の入口(頚管)が非常に硬い状態です。産婦人科専門医としてキャリアの長いベテランの医師であっても、これを拡張していくことは非常に難しい手術操作となります。
当院では中絶手術前に、ラミセルというスポンジのような素材でできた細い棒を挿入することにより、手術操作がしやすいようにします。
ラミセルは、直径3ミリ程度のスポンジのような素材で出来た細い棒で、子宮口に挿入すると膣内の水分を吸って徐々に膨らみ、子宮口を無理なく開きます。
こういった術前処置を行なわずに金属の棒で急速に頸管拡張を行うと、頸管裂傷を起こすリスクが否定出来ないと考えております。
実際に、これを事前に挿入しないことにより、子宮口が広がらずに手術が延期となり、後日やり直しになったりすることもあります。そればかりか、子宮に穴があいたり手術時間が長くなり出血多量になった例もあります。
当院の院長は、麻酔科標榜医として痛みを取り除くことが非常に大切であると考えております。ただそれ以上に、より確実な手術を行うことが重要であると考えます。当院ではきちんとした術前処置を行わないまま、子宮口を無理に金属の棒のみでの拡張は行っておりません。
これらの理由から、当院ではラミセルを入れる操作については全ての患者様にご了承頂いております。子宮口が拡張しないために当日手術ができずにお帰り頂いたことや、多量出血や子宮穿刺などのトラブルがあったことは一例もありません。
3.痛み止めも使用可能
ラミセル挿入時の痛みは人それぞれです。術後のみなさまにお話を伺っても、「全く痛くなかった」とおっしゃる方から、「結構痛かったです」という方まで痛みは人それぞれに差があります。
大抵は挿入してすぐに感じていた腹部の鈍痛や違和感は、30分程度で軽減されます。ほとんどの方は耐えられる程度の痛みではありますが、ご希望の場合は痛み止め(主に座薬)を使用致します。ご希望の方は、初診時にお申し出ください。
なお、ラミセルの本数は少ない数で済むほど、痛みも少ないため当院では基本的に1本のみの挿入としています(11週〜11週6日の手術を除く)。
4.術前処置が短時間
当院では、前日にラミセルを入れたまま、患者様を一旦ご自宅にお帰しすることはしておりません。
当日朝から手術までの、およそ2~3時間程度のあいだに、医師と看護師の管理下で術前処置を行います。
というのも、自宅でラミセルを一晩挿入した状態で過ごすことは、患者様に肉体的・精神的な負担をかけるばかりでなく、深夜に我慢できない強い痛みを感じたり場合があるからです。
当クリニックでは、院長の長年の経験・技術から、前日からラミセルを挿入せずとも、当日午前中の術前処置のみで確実に子宮口を開いて手術を行うことができます。ご安心下さい。
5.手術・麻酔も短時間
麻酔をかける時間が長時間に及ぶほど、術中・術後の合併症や呼吸抑制のリスク、心臓に対する負荷も当然高くなります。
長時間麻酔をかけると、麻酔の覚醒が悪く、なかなか帰れずに入院となるリスクもあります。
当院では、手術時間は10分~15分程と、ごく短時間で終わらせます。手術中は麻酔がかかっており、記憶は全くありません。
ただし、麻酔がきちんと覚めてお帰りいただけるようになるには、2〜3時間はかかりますことをご了承下さい。また、上記の理由より、麻酔をかけてからラミセルを挿入することは行なっておりません。
6.手術は掻爬(そうは)法で実施
中絶手術方法は、基本的に掻爬(そうは)法で行なっております。吸引法が安全と考える医師もいるようですが、私の認識では吸引法では吸引器本体を毎回洗浄・滅菌出来ない一方で、掻爬法の機器は毎回、全て洗浄・滅菌を行えます。掻爬法の方が清潔な状態で手術ができ、感染・腹膜炎になるリスクが低いと考えております。
吸引法は、機器使用の基本手段を十分に取得した医師が行わないと、逆に危険である場合もあります。私は麻酔科医時代に、様々な病院で中絶手術の麻酔を行いましたが、吸引法では子宮の状態や術者によっては、出血量が非常に多くなった例を見ております。
これらの経験から、当院では掻爬法を行なっております(あくまでも私個人の主観・経験であり、熟練した医師が行う場合は両法の術後の経過に差はありません)。
週数が多いことで、胎児が大きく取り残しが懸念される場合などに限り、残骸物が残っていないことを徹底して確認するために、掻爬後にごく短時間、吸引を行うことがあります。
7.手術後の痛みにも対応
中絶手術後は子宮収縮が起こるために、生理痛のような痛みがあります。この痛みも人それぞれですが、術後にはお茶・お菓子をお出しするとともに痛み止めを服用して頂きます。
これで大抵の方の痛みが収まりますが、人によって痛み方が異なるため、痛みが続く場合にはさらに痛み止めを投与致しますので、遠慮なくお申し出下さい。帰宅後のために、痛み止めを処方致しますのでご自宅にて服用して下さい。
8.手術後は院長の連絡先をお渡し
手術後の患者様には、院長の携帯電話の連絡先をお知らせしております。手術後、ご不安なことがあってもお気軽にご連絡いただけます。院長は携帯電話を夜中も枕元に置いて就寝しておりますので、緊急な場合にも対応可能です(但し、翌日の診療に控えますので、深夜でなくても大丈夫なご要件については、日中にクリニックまでお電話頂けるようご配慮頂けますと幸いです)。
9.1日に行う手術件数を制限
手術は、全て院長が行うために、1日に行う手術の件数を制限させていただいております。
1日に何件も行うと集中力が欠如し、患者様の安全性を損なう可能性があると考えるためです。手術は申し込み順となっておりますので、ご予約状況によってはお受けできない場合もあります。申し訳ございませんが、ご了承下さい。
10. 良心的な費用を心がけております
院長の私自身、産婦人科開業医の息子ですが、「医師は人助けが仕事」といわれて育ちました。私もまた父のような医療をして参りたいと考えており、当院の中絶手術費用は父の時代から変えていません。
当院では多数のドクターを抱えている訳ではありませんので、この費用で今のところ十分だと考えております。
費用(自費診療) | 一律 78,000円(税込) |
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中絶手術は自費診療となります。
※ 一律(すべての週数で)術前・術後健診もすべて込みの料金となります。
当院が合わないと感じられた場合には、無理に当院で手術をお受け頂く必要はございませんので、安心してまずはご相談下さい。
同時に性病やポリープなどの疾患が見つかることもありますので、保険証をご持参いただくことをおすすめしております。
院長の経歴
麻酔科の経歴
昭和63年:北里大学麻酔科入局
平成3年:国立立川病院麻酔科勤務、麻酔科標榜医
※「麻酔科」は診療科標榜資格であり、この標榜資格を持つ医師がいなければ「麻酔科」を標榜することはできません。医師であれば誰でも「麻酔科」を看板に掲げて良いわけではなく、麻酔の実施に関して十分な修練を行うことのできる病院又は診療所において2年以上修練をして、尚かつ、麻酔の実施を主に担当する医師として全身麻酔を300症例以上実施した経験が必要とされます。
産婦人科の経歴
平成5年:横浜赤十字病院、順天堂大学病院勤務
平成10年〜19年:国際親善総合病院の産婦人科医長に。日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医 母体保護法指定医
麻酔科、産婦人科 的野ウィメンズクリニック
日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医
母体保護法指定医 麻酔科標榜医 的野 博