ピルについてよくある質問
※ピル・アフターピルは予約不要です。
- ピルは何歳から何歳まで飲めますか?
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10代でも特に病気がなく、医師が必要と判断すれば服用できます。むしろ思春期の月経困難症をコントロールすることで子宮内膜症を予防できるというデータもあります。
また、40歳以降でも閉経前なら妊娠の可能性があるので、喫煙習慣がなく特に病気がなく避妊が必要ならば服用できます。
40代以降は妊娠しにくいという誤解から、思わぬ妊娠をしてしまう人が多いので、妊娠を望まないならピルを飲んで確実な避妊を心がけましょう。また、ピルを服用することで、40代以降に起こりやすい、更年期障害や骨粗鬆症、高脂血症などの予防・改善にもなります。
- ピルを飲んでいて、将来妊娠できますか?
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ピルを飲むと将来子供が産めなくなるのでは?と勘違いしている人もいますが、まったくの誤解です。ピルの服用を止めてから、35日までに80%の女性が、6ヶ月以内に99%の女性が、月経が元通りに回復するといおうデータがあります。
さらに3ヶ月以内に85%の女性は、基礎体温表で2相性の排卵曲線を示すようになります。これは、妊娠ができる状態に戻っていることを示しています。また、妊娠前のピルの服用は、その後の妊娠で胎児に影響を与えないことも様々な研究で明らかにされています。
- ピル(OC)は保険が使えますか?
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自費のピル(マーベロン、ファボワール、トリキュラー、アンジュ、ラベルフィーユ)は避妊が目的であり、病気の治療に使用するものではないので保険は使えません。
ただし、子宮内膜症や月経困難症の治療目的で、「ルナベル」「フリウェル」「ヤーズ」「ヤーズフレックス」「ジェミーナ」というピルは保険適応になります。
これらは避妊目的では使用できませんが、全女性の約40%は月経前にPMS(月経前症候群)と見られる何らかの症状があり、PMSの方の多くは月経困難症も伴っていることがあると言われています。したがって、月経前や月経そのものが辛い方は、症状によっては保険適用となる場合がありますので、ご相談下さい。
- ピルを処方してもらうのに内診や検査は必要ですか?
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ピルの処方に内診や検査は必須ではありません。リスクがなければ、問診と血圧測定のみで処方できます。ただし、ピルを服用される方には、6ヶ月に1度程度の血液検査と1年に1回の子宮がん検診及び超音波検査を受けて頂くことをお薦めいたしております。
- ピルは長期飲み続けても大丈夫なのですか?
血栓症などのリスクがなく避妊が必要ならば、服用期間に制限はありません。服用している間は定期的に検診を受けることで自分の体の状態を把握し、より安心してピルを飲むことができます。
- ピルは太るのでは?
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ホルモン=太る、というのは誤った認識です。内科の疾患の治療に使用 されるステロイド(副腎皮質ホルモン)は、その副作用として太ったり顔が腫れるといった症状を引き起こすことがあります。
しかし、すべてのホルモンが同じというわけではありません。避妊用のピルに含まれるホルモンは種類が異なり、その服用で太ることはありません。
- 1日のうちでいつピル(OC)を飲むのが良いですか?
毎日同じ時間であればいつでも構いません。自分の1日の生活パターンの中で、飲み忘れしにくい時間がいつかを探しましょう。平日と休日とでは生活パターンが違う人はその点もふまえ、一番都合の良い時間を決めてください。
- ピル(OC)を飲んでいる時にお酒を飲んでも大丈夫ですか?
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特に問題ありませんが、酔ってしまってピルの服用を忘れたり、お酒を飲み過ぎて 嘔吐や下痢をするとピルの避妊効果は弱くなってしまいますので注意してください。
1回くらいの下痢ではピルの吸収には問題ありませんが、1日に何回も繰り返す下痢の 時にはピルの吸収が悪くなります。下痢の症状が回復してから最低7日間は、他の避妊法を併用しましょう。
- 友達からもらったピルを飲んでも良いですか?
- ピルにはいくつか種類があり、服用方法が異なるものもあります。また、飲んではいけない人もいるので、きちんと診察を受け医師に処方してもらったものを、指示どおりに飲むようにしましょう。疑問や不安なことができた場合はどんなことでもきちんと対応させていただきます。
- ピルを飲んでいますが、脱毛サロンに行っても良いですか?
ピルを服用していても脱毛や発毛に関するサイクルには影響がないので、脱毛は受けて頂いて大丈夫です。
ただ、ピルを服用するとホルモンバランスの変化から肌が過敏になったり体毛の量や濃さが変化することがあるため、ごくまれに一部の脱毛サロンやクリニックでは受け入れてくれないこともあるそうです(脱毛に関わるサイクルには影響ないのにおかしいのですが)。受診を希望する脱毛サロンの方針になりますので、そちらにお尋ね下さい。
- 中絶経験のある人でも服用できますか?中絶のあとのピルはどのように飲み始めれば良いですか?
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中絶の経験があっても、特に病気がなければピルは服用できます。中絶後は、同じ経験を繰り返さないためにも、ピルを飲みましょう。
ピルは確実な避妊法であるとともに、「妊娠しない」という安心感から、中絶で傷ついた女性の精神安定剤的役割も果たしてくれます。中絶手術のあと、いちばん大切なのは女性の心と体のケアです。ピルはその助けとなってくれますので、手術後の方には積極的におすすめさせて頂いております。
当院では、まずは手術後の診察の際にピルについてご説明させていただきますが、低用量ピルの服用開始は基本的には生理初日から(手術後4〜6週間後)ですので、それまでに服用なさるかどうか決めて頂けば結構です(但し、術後すぐに服用開始しない場合は、避妊をしましょう)。
- ピルはお腹の赤ちゃんに影響しますか?
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毎日同じ時間に飲みつづければ、ピルによる避妊の失敗率(妊娠率)は約0.1%と低いです。
しかし、飲み忘れたり、正しい服用ができなければ、妊娠のリスクは高くなります。もしも妊娠に気づかないまま服用し続けたら、胎児に影響はあるのでしょうか?
いいえ、妊娠中にピルを飲んでも胎児に影響はありません。これまでの様々な研究機関で行われた研究データによると、「妊娠に気づかず、しばらくピルを飲み続けた女性から生まれた赤ちゃんの奇形率は、一般の赤ちゃんと比べて高くなっていない」と報告されています。とはいえ、妊娠がわかったら、すぐにピルの服用を中止しましょう。
- 出産後のピルはいつから飲めばいいですか?
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■授乳中の方
ピルに含まれる「エストロゲン」には、母乳の出を悪くする作用があるため、授乳中の女性はピルを服用できません。出産後6ヶ月以内で、完全に母乳で育てている場合は、排卵が起こらないこともあります。これは、母乳が出ている間は、「プロラクチン」という排卵を邪魔するホルモンが分泌されているためです。
しかし、母乳育児をしている方でも、排卵が完全に抑えきれるわけではありませんので、避妊は必要です。授乳中はピルを飲むことは出来ませんが、断乳とともにピルを飲み始めることは可能です。
■授乳をしていない方
出産後、赤ちゃんに母乳を与えていない場合に、4週間を過ぎると排卵が起こる可能性があります。出産直後は下肢の血栓症が起こる可能性が若干高くなるので、出産後3週間を過ぎたらピルを飲み始めましょう。
- ピルと一緒に飲んではいけない薬はありますか?
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一般的には、塗り薬・目薬・かぜ薬・解熱鎮痛剤・胃腸薬・便秘薬・抗アレルギー剤・漢方薬などは併用しても問題はありません。下記の薬や健康補助食品をピルと一緒に服用するとピルの避妊効果が弱まったり、一緒に飲んだ薬の作用が強くなったり弱くなったりする場合があります。
このため、ピルの服用前から飲んでいる薬・健康補助食品がある場合や、ピル服用中に他に薬・健康補助食品を飲む場合は必ず医師や薬剤師に相談してください。
■ピルと一緒に飲むと効果に影響が出る可能性のある薬
- 副腎皮質ホルモン(ステロイド)→ステロイドの作用が強まる可能性があります
- 喘息の薬(気管支拡張剤:テオフィリン)→テオフィリンの作用が強まる可能性があります
- 抗生物質 →ペニシリン、テトラサイクリン
- セイヨウオトギリソウ(セントジョーンズワート)を有する食品 そのほか
- うつ病の薬
- 免疫抑制剤
- 高血圧の薬
- 結核の薬
- てんかんの薬
- 胃酸を止める薬
- 真菌症の薬
- 糖尿病の薬
- HIVの薬
- モルヒネ
- 消炎鎮痛剤 等